大規模修繕工事の足場工法について

こんにちは!定額制修繕サービス“メンパク”を全国に広げる株式会社メンパクパートナーズです。
定額制修繕サービス“メンパク”は、日本中の不動産オーナーの修繕に対する課題を解決する日本初のサービスです。大規模修繕領域のサービスではありますが、メンパクを通じて不動産オーナーのキャッシュフローを解決するサービスでもあります。
今回は、マンションの修繕工事に必要不可欠な「大規模修繕工事の足場」について解説したいと思います。

1.大規模修繕工事の足場必要性とは

大規模修繕工事には、「屋上、外壁、通路、階段室」など様々な部位を工事しますが、その中でも足場が必要とされる部位は、大抵外壁部位となります。しかし、必要とされながらも高額な費用が発生する足場設置は避けたいところでは、ありますがなぜ必要なのかをご紹介します。

1.1 足場を設置する目的

外壁の修繕作業は高所で行われるため、通常足場を設置することが義務付けられており、職人の安全性の確保は必要不可欠です。そこで、職人の修繕作業の安全性の確保のために設置することが多いです。また、足場設置に際しては、労働安全衛生規則にも、基準が定義されているものです。

大規模修繕足場工事の作業風景

もし、十分な安全を確保せず職人が高所から転落した場合のことを考えると、依頼主であるオーナー様と入居者様の心情を考えると足場を設置した修繕作業は必須項目であるというのが一般的です。但し、安全性をしっかりと確保した「ロープ工法」や「ゴンドラ作業」で局所的に修繕する場合もあります。

1.2 職人の修繕作業の効率化と施工品質のため

足場の設置によってマンションの至るところに職人が自由に行き来し作業できる環境を作ることで、職人の修繕工事の作業工程を効率よく消化することができ、結果として施工の品質の安定にも繋がります。

大規模修繕足場工事の設置風景

1.3 塗料の飛散防止シートを使って近隣への配慮ができる

足場の外側にすっぽりと飛散防止シートをかけることによって塗装作業の際の塗料の飛散を最大限抑えることが出来ます。もしも、塗料が近隣住居の器物に飛散し損害を被った場合、多額の損害賠償を請求されることもあるため、足場を設置し予防することは必要不可欠です。

大規模修繕足場工事飛散防止シート

1.4 足場を設置する期間

マンションを大規模修繕する際、屋上・外壁・通路・階段・バルコニー・各種鉄部など基本的には全ての部位を一度に修繕工事しますので、修繕工事の期間は必然的に長くなります。物件の大きさや形状にもよりますが、一般的には最低でも2ヶ月以上は足場を設置したままにする必要があり、物件規模が大きく複雑な形状であれば6ヶ月以上かかる物件もあります。長い工事期間を要するため、その間の入居者様のストレスや近隣住居(住民)への配慮が欠かせません。

大規模修繕工事足場設置写真

2.足場を設置することで生まれる修繕工事のデメリット

そんな足場設置には、これまでの確固たる実績と工事業者等の都合によっても、用いられてきた工法ではあるものの、工事物件の入居者観点では、デメリットが生じることもあります。今度は、足場設置のデメリットを紹介したいと思います。

2.1 足場工法による修繕デメリット | 騒音問題

足場の設置は大きな騒音が伴います。足場を組み立てる際に金属の足場部材をハンマーで叩いて組み上げていくので、「カーン!カーン!」という音がマンション内に響き渡ります。大規模修繕の足場設置になると物件の大きさにもよりますが、足場を設置するだけでも2周間以上もの時間を要する場合もあり、朝から夕方までその騒音に入居者様は悩まされることになります。

足場工事の騒音

また、大規模修繕を行っているマンション同様、足場の設置によって発生する騒音には近隣住居の方々にも騒音ストレスを与えることになります

2.2 足場工法による修繕デメリット | 日照問題

足場を設置し飛散防止シートをかけるとバルコニー・通路・階段の外側からの陽の光が大幅に遮断されることになります。太陽光によって人間のバイオリズムや健康状態が維持されている側面もあるので、入居者様が普段浴びているはずの太陽光が長期間に渡って遮断されると、人は知らず識らずのうちに気分が落ち込んでストレスに繋がることもあります。

足場工事のデメリットである日照問題

2.3 足場工法による修繕デメリット | 器物破損

足場の設置の際と撤去の際に隣接する住居や建物、その他器物に部材が不慮の事故で衝突し損害を与える可能性はゼロではありません。どんな施工業者であれ事故の可能性はゼロにはなりませんが、信頼できる施工業者の選定は肝要です。

足場工事による物件損壊

3.足場を設置せずに大規模修繕と同じように修繕工事ができる無足場工法

近年の技術革新と法律の緩和により、足場以外にも工事を実施する工法も存在します。では、無足場工法とされる工法の中から一般的な工法を紹介します。

3.1 大規模修繕の無足場工法 | ロープ工法

先ず、足場を設置しない(無足場工法)修繕工事のひとつであるロープ工法をご紹介いたします。ロープ工法とは読んで字のごとく、ロープを使用し屋上から建物に吊り下がって修繕工事を行う工法です。

大規模修繕工事におけるロープ工法とは

ロープ工法という言葉だけ見ると、危険なイメージを持たれる方もいらっしゃると思いますがロープ工法は40年ほど前に海外で開発され日本では約20年も前から導入されています。ロープ工法の安全性は現在までに改良が進み、強靭なロープを使用し複数のロープで安全性を確保できる技術も開発され、建物の形状や立地条件など必要に応じて採用されています。

ロープ工法のメリットとして、入居者様の室内への漏水が起こり局所的な劣化箇所の修繕工事が必要になった際に、足場を設置し多額の費用をかける必要が無く、人員の確保ができれば迅速に修繕工事の対応が可能であることが挙げられます。

一般的にロープ工法は足場の設置より施工単価は高額になりますが、高層階の外壁の局所的な補修・修繕工事をする場合、足場を設置して補修・修繕工事を行うよりも安価になります。修繕工事が必要になった際には足場の設置だけでなく必要性と価格面を考慮し、賢く修繕工事の内容を選択することをお勧めします。

3.2 大規模修繕の無足場工法 | ゴンドラ工法

ゴンドラ作業とは、屋上から吊り下げた足場(上下左右の移動が可能)に作業員が乗り、ゴンドラを移動させながら修繕工事を行うというものです。足場が有る分、ロープ工法よりも作業がしやすく、様々な事情で足場を設置することが難しい物件にも採用することが可能なことがメリットです。但し、ゴンドラ作業を行うには最低でも3名での共同作業が必要になりますので、人件費の面でロープ工法よりも高額になりやすいというデメリットもあります。

大規模修繕工事のゴンドラ工事

4.足場工法と無足場工法、どちらがお得?

ここまで、足場を設置する工法と無足場工法(ロープ工法とゴンドラ作業)をご紹介させていただきましたが、一概にどちらがお得で安いとは言えません。但し、物件の大きさ・形状・修繕内容によって工法を適切に選択し使い分ければ、修繕工事にかかる合計費用は最大限に抑えることが可能です。

5.まとめ

大規模修繕に足場の設置は必要不可欠なものであるということはお分かりになっていただけたかと思いますが、物件のすべての箇所に足場を設置する必要性は無く、適材適所で無足場工法を織り交ぜることでお得に大規模修繕の工事費用を抑えることができるかもしれませんので、マンションの修繕工事をお考えの際は足場工法と無足場工法の両方を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

大規模修繕工事のまとめ


株式会社メンパクパートナーズの手元資金がどんどん貯まる日本初の計画修繕「メンパク」では、足場工法はもちろんですが、ロープ工法も取り入れて修繕工事・メンテナンスを行っています。大規模修繕の工事費用についてお悩みの際は、ぜひ一度当社までご相談ください

 

 

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